少しさかのぼってGW前のことですが「目黒区総合庁舎建築ガイドツアー」に参加してきました。
この庁舎はかつて千代田生命保険相互株式会社の本社ビル(設計/村野藤吾)でしたが
同社の破綻により 2003年から今の用途で使われているそうです。
外観を特徴付けているのは 格子による彫りの深い表情です。
これはアルミ鋳物製で 今の金額にすると1ピースで240万円ほどとか!
他にも、村野藤吾らしい造形があちこちに見て取れます。
玄関ホールの特徴的なかたちの開口部。
天井には8つのトップライトがあり 内側に作野旦平制作のガラスモザイクで四季が表現されています。
翼を広げたようなアプローチの庇。
正面と妻壁との取り合い。
正面はガラス鋳物で 妻壁は大理石です。
このように 異なる仕上げ材が隣り合う場所の納め方と言うのは設計では常についてまわる問題ですが
とても大切で楽しいところでもあります。
最後に ボランティアでガイドを務めてらした建築家の若原一貴さん(右)と記念撮影。
この階段も見所満載です。
建築を見学するときは 設計者の目線に立ち 平面・断面のプランニングから材料の選定
デザイン 納まりを意識するように心がけています。
じっと観察して 気付き 考えることが大切なんでしょうね。
今回は 若原さんの確かな観察眼に触れられてとても有意義な時間を過ごせました。
このガイドツアー 今年はもう定員になっているようですが来年も開催されると思います。
少しでも興味を持たれたらぜひ参加してみてください。
おすすめです。
村田淳建築研究室
http://murata-associates.co.jp
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